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最高裁判所第三小法廷 昭和35年(あ)64号 決定 1960年11月15日

主文

本件各上告を棄却する。

理由

被告人清村輝夫、同近藤光利の弁護人福井盛太、同宮沢邦夫の上告趣意第一点は、単なる法令違反の主張であり(併合罪として追起訴された事実を前に起訴された事実と併合審理した結果、両者を単純一罪と認定して処断するには、公訴棄却の言渡や、訴因変更の手続を要しない)、同第二点は、事実誤認、単なる法令違反の主張であり、同第三点は、原判示に副わない事実を前提とする単なる法令違反の主張であり、同第四点は、量刑不当の主張であって、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人清村輝夫、同近藤光利、同矢野利夫の弁護人井上允の上告趣意第一点は、事実誤認の主張であり、同第二点は、量刑不当の主張であって、いずれも同四〇五条の上告理由に当らない。

被告人矢野利夫の弁護人小田泰三の上告趣意第一点の一、二は、事実誤認の主張であり、同第二点は、単なる法令違反の主張であり(第一審判決は、判示冒頭ならびに第一の(一)および(二)の事実についての共通の証拠として、所論各証拠を掲げているものであることが明らかである)、同第三点は、量刑不当の主張であって、いずれも同四〇五条の上告理由に当らない。

被告人新開一馬の弁護人免出砿の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反の主張であって、同四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても本件につき同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 河村又助 裁判官 島 保 裁判官 垂水克己 裁判官 高橋 潔)

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